ブラックボード『 糖尿病と歯周病の関係性① 』
こんにちは(o^-^o)
梅雨を迎えて雨で肌寒い日もあれば、夏のような暑さを感じる日もありますね。
寒暖差が激しく体調を崩しやすい時ですので、皆さま気をつけてお過ごしくださいね。
さて、今回のブラックボードは、
『糖尿病と歯周病の関連性①』 というお話です。
糖尿病と歯周病は一見全く異なる病気ですが、実は深い関わりがあることをご存知ですか?
以前から 糖尿病の人は歯周病になりやすく、歯周病は糖尿病を悪化させる。と言われています。
そこで今回は、なぜ糖尿病にかかると歯周病になりやすいのかを解説いたします。
糖尿病は、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンが不足する、あるいはその作用が不十分なために、ブドウ糖(血糖)がうまくエネルギーに変換されず、血液中に溜まってしまう状態。いわゆる “高血糖” が続く病気です。
高血糖の状態が続くと、血管内に活性酸素が発生し血管にダメージを与えてしまいます。
そして酸素と栄養が十分に運ばれず免疫力が弱まったり、血管が詰まったり破裂しやすくなることで深刻な合併症を引き起こすことがあります。
毛細血管が集まる歯肉もその影響を受けやすいため、
歯周病は、“糖尿病の6番目の合併症" とも言われています。
糖尿病にかかると、
・お口の中が乾燥するため、唾液による抗菌・洗浄効果が低下する。
・唾液の糖分濃度が高くなることで、糖を好む歯周病原細菌が繁殖しやすくなる。
・免疫細胞である白血球の機能低下により、細菌に対する抵抗力が弱くなる。
・血管がもろくなるため、歯肉の修復力が低下する。
などの理由から、糖尿病の人は、そうでない人と比べて 『2~3倍も歯周病になりやすい』 というデータが出ています。
歯を失う原因の第1位である歯周病は、食事が食べにくくなるだけでなく、体の健康や快適な生活を脅かすとても怖い病気です。
糖尿病は一度かかると完全に治すことは難しい病気なのですが、初期の糖尿病は自覚症状が出にくいため、健康診断などで指摘されてもあまり深刻に考えない方も多いそうです。
糖尿病の約90%以上を占める2型糖尿病は、遺伝的な要素と環境的な要素が重なって発病します。
環境的要素である ストレス、肥満、運動不足、暴飲暴食や喫煙 などは、糖尿病だけでなくその他の生活習慣病の原因にもなりますので、日頃から規則正しい生活習慣を心がけたいですね。
次回のブラックボードでは、歯周病が糖尿病を悪化させてしまう理由について詳しくお話しさせていただきます。
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