むし歯ではないのに歯が溶ける!? 『酸蝕歯』に要注意!
こんにちは(o^-^o)
先週の暑かった日が嘘のように、今週は雨で寒い日が続いていますね
今年は例年より早くインフルエンザが流行し始めているようですので、暖かくして、体調を崩さないよう気を付けてくださいね。
さて、今年の夏も暑かったので、冷たいジュースやビール、熱中症予防にスポーツドリンクなどをたくさん飲んだ。という方も多いのではないでしょうか。
このような飲み物で歯が溶けてしまう危険があることをご存知ですか?
近年、むし歯、歯周病に次ぐ第3の疾患として増加している『酸蝕歯(さんしょくし)』。テレビやインターネットでも話題になっています。
『酸蝕歯』とは、体の中で一番硬いといわれる歯の表面のエナメル質が、ワインや炭酸飲料、柑橘類など、酸性度の強い飲食物を頻繁に口に含むことで溶けてしまう症状のことです。
むし歯との決定的な違いは、細菌が原因ではない。 ということです。
むし歯は細菌の発生させる酸が原因ですが、酸蝕歯は食べ物や飲み物に含まれる『酸』そのものが、直接歯を溶かしてしまうのです。
歯にツヤがない、黄ばんでいる。歯の表面に小さな凹みがある。歯の角が丸みを帯びている。ライトで照らすと歯が透けて見える。
こうしたことに当てはまるものがある方は要注意です。
ではどのようなものが酸蝕歯を発症させるのでしょうか?
<酸性度の高いものの一例>
・ コーラなどの炭酸飲料
・ レモンなどの柑橘類
・ スポーツドリンク
・ 乳酸飲料
・ ビールやワイン
・ お酢やドレッシング
比較的健康や美容によいと言われるものが多いのが分かります。
また、逆流性食道炎や摂食障害による嘔吐の胃酸により歯が溶けるケースも増えているそうです。
下の図は 【食品に含まれる酸性度早見表】 です。
酸性度・アルカリ度を示すPH(ペーハー)ごとに分類されています。
PH7.0が中性となり、それより数字が低いほど酸性度が高くなります。
歯のエナメル質が溶け始めるのはPH5.5です。それを下回るほど酸蝕歯のリスクが高まります。
砂糖ゼロだからと言って油断は禁物なのですね!
酸蝕歯はむし歯とは違うので、砂糖は関係ありません。酸性度と食品をお口に含む長さや頻度が重要なのです。
<酸蝕歯の予防法とは?>
・ダラダラ、ちびちび飲み(食べ)をしない。
飲み物はなるべくストローを使うと、歯への接触を減らすことができます。
・飲食した後は、水やお茶で口をゆすぐ。
酸を早く洗い流し、長時間口の中に留まるのを防ぎましょう。
・就寝前の酸の強い飲食物は控える。
寝ている間は唾液の分泌量が減る為、口の中に酸が留まりやすく危険です。
・飲食後30分は歯みがきを控える。
酸により軟化した歯が歯ブラシでこすることで削れるのを防ぐためです。
毛先の硬い歯ブラシも避け、食後すぐに歯磨きをする時は力を入れてゴシゴシ磨きすぎないよう気をつけましょう。
・フッ素で歯を強化する。
フッ素は歯質を強化して、酸に溶けにくい歯を作ってくれます。
当院でもフッ素塗布やイオン導入法を取り入れて歯質強化に努めております。お気軽にご相談ください。
いかがでしたか?
酸性度の高い飲食物は健康に良い影響を与えることもある為、飲食すること自体が悪い訳ではありません。
上記の予防法を参考に...。その摂り方に注意しながら、健康な身体とともに歯の健康も守っていきましょう
今回のブログの内容は 当院歯科衛生士 宮代からでした。
過去にもブラックボードで関連記事を掲載しています。『スポーツドリンクにご用心!』 ぜひ一緒にご覧ください
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