むし歯を放っておくとどうなるの? ~前編~
新年おめでとうございます(o^-^o)
お正月はいかがお過ごしでしたか?
今年最初のブログは、大和市 桜ヶ丘駅前 大川原歯科医院 、常勤の福永寛二先生からのお話です。
みなさんが歯科医院に行くときはどんなときですか?
歯が痛い。歯がしみる。歯ぐきが腫れた。歯石を取って欲しい。など、患者さんはさまざまな主訴があって来院されます。
そのなかでも、歯が痛い。と訴えていらっしゃる患者さんの多くは、むし歯が進行して痛みが出てしまっています。
そこで今回は、進行したむし歯に行われる 『根管治療(こんかんちりょう)』 についてお話していきます。
むし歯が大きくなると、最初は冷たいものがしみてきます。
そのむし歯を治療せずに放置していると、しだいに温かい飲食物でも痛みを感じるようになり、その後何もしなくても強い痛みが出てしまいます。
これは、むし歯の進行によって歯髄(しずい)に炎症が起き、痛みを発しているからです。 (歯髄=歯の神経)
この状態を歯髄炎(しずいえん) といいます。
歯髄炎が進行すると、いずれ歯髄は死んでしまいます。
歯髄が死んでしまうと免疫機能が働かなくなり、外敵である細菌を排除することが出来なくなるため、歯の根っこの先端から細菌の出す毒素が外に出ていきます。
この毒素が原因で歯の周りが炎症を起こしている状態を、根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん) といいます。
根尖性歯周炎になると、歯の根元に膿がたまり、歯ぐきが腫れたり痛みが生じる場合があります。
火災に例えると、歯の痛みは火災報知機に相当します。
歯髄炎では火災報知機のブザーが鳴っている状態です。つまり痛みを生じます。
根尖性歯周炎では、火災報知機が壊れてしまっている(=歯の神経が死んでしまっている)ため、いったん痛みがなくなることが多いですが、痛みがなくなっても火災がおさまったわけではなく、細菌は毒素を出し続けている状態です。
このような歯髄炎や根尖性歯周炎になってしまった場合に行われるのが、『根管治療』です。
実際どのような方法で『根管治療』が行われていくのかは、後編で詳しくお話ししていきます。
いかがでしたか?
むし歯を放っておくと、そのまま進行して歯の神経が死んでしまうのですね
痛みがおさまっても、むし歯が治ったわけではなく、放置すればもっと深刻な状態になってしまいます。
痛みが出るところまで進んだむし歯は、象牙質まで到達し、歯の神経まで近づいている。ということです。
残念ながら神経が死んでしまった歯は、その後適切な治療をしても、神経のある歯に比べてもろく、歯が欠けたり割れやすいなどのデメリットがあります。
歯の根が割れてしまうと、ヒビの周りに細菌がたまり歯を支えている顎の骨を溶かしてしまいます。
そうなると、その歯だけでなく周りの歯にも悪影響を及ぼすことがあるため、長期的に歯を持たせることが難しいのです。
痛いけど我慢できるから...。と先延ばしにせずに、何か症状があれば早めに受診してくださいね
むし歯の進行状況について書いてある過去のブログです。 あわせてご覧ください
~むし歯って何?~
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